ニューヨークのとけない魔法 岡田光世
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ニューヨークのイメージが変わる。
本当に、こんなに住人が温かくユーモアに富んでいて、
街に素敵な出会いが散らばってたりするのかしら。
自分の英語力のなさを棚にあげて、住んでみたくなってくる。
2頁か、3頁の、短いエピソード。
時々、ほろり、とする。
英会話塾系の出版社の依頼で書いたそうで
優しい英語表現がワンフレーズ、必ず織り込まれている。
肩の凝らない、楽しい読み物だ。
暮らしている人種が様々というのは、色々しんどそうでもあるけれど。
懐が広いというか、豊かな感じがする。
日本だと多様化したと言っても日常の価値観は、
まだまだ狭く小さく纏まっているものね。
ちょっと足を踏み出しただけで「はみ出して」しまう。
細かいことは気にしなくていいじゃない、と大らかな気持ちになれる。
コラム並みに一篇が短く、移動時間や待ち時間に最適な本だと思う。
(私は一気に読んでしまいましたが)
(2010.3.2)
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